ボーデンスライスチーズ

気がつけば無くなってた？

ボーデンスライスチーズ

明治ボーデン

♪しっかりね、食べてるかい？ みんなのおいしいエネルギー。ボーデンスライスチーズ♪
アメリカらしい明るくポップなCMを覚えていませんか？
スライスチーズといえば「♪スライスチーズは雪印～」のコピーのおかげで雪印乳業（現・雪印メグミルク）のイメージが強いですよね。
スライスチーズはもともとアメリカで数多く作られ売られていた商品。1962年（昭和37年）に雪印乳業が箱入りのスライスチーズを日本で初めて発売しました。チーズを予め薄くスライスしてあるという簡便さが受け、8枚入180円と決して安くはない価格ながら人気を得ます。1971年（昭和46年）には、QBBブランドで知られる六甲バターが日本で初めて1枚1枚をフィルムコーティングした現在私たちが食べている包装形態のスライスチーズの生産を開始。
翌1972年（昭和47年）には明治乳業（現・明治）とアメリカのボーデン社（廃業）が提携して明治ボーデンを設立します。その明治ボーデンで販売していたのがボーデンスライスチーズなのです。
80年代まで食卓で親しまれてきたボーデンスライスチーズですが、1991年（平成3年）にボーデン社本体の経営が悪化。翌年明治乳業はボーデン社との提携を解除したため、明治ボーデンでのスライスチーズ生産は終了してしまいました。同年、明治乳業は「明治十勝スライスチーズ」を発売し、これは現在でも店頭で見ることができます。
残されたボーデン側ですが、ボーデンの日本法人であったボーデン・ジャパンはその後、三井物産と手を組みますが、わずか2年で撤退してしまうのです。