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発売元 | 味の素 |
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発売日 | 1970年(昭和45年)10月5日 |
価 格 | ―円 |
昨今どうも害悪視されているトランス脂肪酸。生活習慣病を招く要因になることから、健康志向の人から避けられがちな食品のひとつがマーガリンですよね。
しかし「マーガリンがバターより健康的」なんて言われていた時代があったのを覚えているでしょうか。スーパーマーケットの売り場の棚を思い起こしてみてください。今やマーガリンのブランドは数限られていますが、かつてはメーカー間で熾烈な競争が展開されていたため、現在販売しているメーカー以外にもマーガリンを取り扱っていた企業がありました。
高度経済成長期が終わり、日本でも定着した感のあったマーガリンの製造を味の素が手掛け始めたのは、1970年(昭和45年)のことです。
同年7月に味の素横浜工場内に固体脂製造用水添工場が稼働し、ここで製造した水添脂(水素を付加した油脂)をクノール食品で加工して製品化し、味の素が販売していました。
ちなみにクノール食品とは、味の素とコーン・プロダクツ・インターナショナル社(現・ユニリーバ)との合弁会社で、現在は味の素の子会社になっています。カップスープといえばクノールですよね。
「マリーナ」の発売開始は、まずは東京と大阪エリア限定で行われました。翌年3月に全国発売に踏み切られ、その翌年1972年(昭和47年)にはマーガリンのシェア2位に躍り出る大躍進ぶり。
「パンは爽やかに食べましょう。さあ、マリーナソフト!」だなんて、今考えれば意味不明のCMナレーションも、マーガリンが健康で良いイメージの食品であるという時代ならでは。
特定保健用食品(トクホ)の前身である「特殊栄養食品マーク」も標示され、「マリーナ」の売上高は発売5年の間でなんと5倍にまで成長したのです。
その後「コーンマリーナ」や「マスタードマリーナ」「マリーナクリーミーテイスト」などさまざまな派生商品も発売されましたが、時代が昭和から平成に移ると、マーガリン市場は縮小傾向を見せます。その上PB(プライベートブランド)の登場などもあり、利益拡大が見込めないと判断した味の素はマーガリン販売から撤退を決定。
1993年(平成5年)10月に「マリーナ」の商標は、同じマーガリンの「ラーマソフト」を持つ日本リーバ(現・ユニリーバ・ジャパン)に売却されてしまいました。日本リーバは最初のうちこそ「マリーナ」を販売しましたが、いつの間にか終売に。
その「ラーマ」も、2001年(平成13年)から日本リーバから製造を委託されていた豊年リーバが、2007年(平成19年)にJ‐オイルミルズに譲渡されたことにより、現在ではJ-オイルミルズでのライセンス生産・販売となっています。
画像:味の素株式会社
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